網膜剥離になったので記録してみた

2020年6月15日 網膜剥離の手術を受けました。

はじまりのはなし

異変を感じたのは6月9日。

主人の両親たちと夕食を食べてから帰宅した時でした。

「なんか飛蚊症みたいになってる」

ひとつふたつくらいの黒い点が宙に浮いていました。

その時はとくに気にせず大したことないだろうと思いそのまま就寝。

次の日いつも通りに出勤し、いつも通りに仕事をしました。

悪化してる?

前日より点とカエルの卵のようなモヤモヤしたものが視界に増えていました。

おかしいな、と思ったもののその日は土曜日。病院はあいていないので月曜日も変わらなかったら受診しようと考えそのまま仕事。

日曜日は仕事が休みだったので家でダラダラ過ごし、目の様子は前日とはあまり変わりませんでした。

砂嵐が見える

月曜日になって、やっぱり視界はおかしいまま。

それどころか右下に影が写るように。

夕方眼科に行くつもりでいつも通りの仕事をしていたところ一気に視界は悪くなりました。

飛蚊症どころではありません、右目から見た景色は黄色い砂嵐のようです。

朝悪化してるなと思った目は昼頃には砂嵐です。悪化のスピードが早すぎて驚きました。

その日仕事を早退してすぐ眼科に行きました。

家族の人を呼んできてください

「家族の人を呼んできてください」

初めて言われた言葉でした。そんな大事なのか?と内心ドキドキしていました。

網膜剥離です」

名前自体はよく聞くけど実際どうなのかは知らない病気です。

なるべく速やかに手術しないといけないと言うこと、絶対安静、仕事なんかもってのほか。

私は職場に連絡してしばらく休むことを伝えました。

紹介状を渡されました

私が住んでいるのは田舎。眼科は1件しかなく、手術ができる大きい病院はありません。

違う街の市立病院を紹介されたので次の日朝一の受診をめがけて出発しました。

入院、手術が決まった

大きい病院なのでかなり時間がかると覚悟していましたが、検査はとてもスムーズでほとんど待つことはなかったです。

担当の先生から病気と手術の詳しい説明をされました。

入院まで2日間あるのでそれまでの体勢を指示されました。

剥離の場所によって安静にする体勢が変わります。私はなるべく頭が低くなるように枕を使わず仰向けに寝ることでした。

動くと剥離が進む可能性があるので体が元気なのにじっとしているというのは本当に苦痛でした。

人生初の長い入院

長いと言っても9日間。何ヶ月も入院している人と比べればたったの9日間です。

入院生活は暇だろうな、と思いながら暇つぶしの本を何冊か準備して行きました。

暇つぶしは全く必要ありませんでした。

ずっと仰向け

入院したのは12日から、手術は15日です。

手術まではずっと指示された仰向けの状態です。

家でもずっと同じ姿勢だったので腰が痛くて寝てられません。でも悪化を防ぐためには仰向けでいなきゃいけない。

入院中は姿勢の辛さを耐える日々でした。

手術の日

手術は局所麻酔。私は直前に手術方法が変わったので全身麻酔か局所麻酔か選べました。

局所で済むならそれでいいと思ったのでそうしましたが、結構辛かったです。

全身にしておけばよかったと少し後悔しました。

辛いのはやっぱり姿勢。目の手術は当然動いたら危険です。

体は動くので手術の間ずっと固まってるのはきついです。

うつ伏せ生活

手術が終わったあとはうつ伏せです。

レーザーで手術したところをガスの浮力で押さえます。

手術前は進行を遅らせるために仰向け、術後は剥がれたところをガスで抑えるためにうつ伏せです。

結局2週間以上姿勢制限がありました。

退院前日

6月20日は退院予定日です。前日の診察で問題なかったので20日の退院が決定しました。

やっとうつ伏せの姿勢制限も解除されました。普通に座っても大丈夫、ただし寝る時は右向きのみ。

それでも1週間以上ぶりに枕を使えるのは嬉しかったです。

無事退院

退院の日が土曜日だったので精算は後日になりました。

当然運転は出来ないので、親に迎えに来てもらって帰ります。

これで私の入院生活は終わりです。

姿勢制限こそ辛かったですが、入院生活はとても快適でした。

何もなければもっといてもいいなと思ったくらいです。

家事をしなくてよかったので( *´艸`)

それだけでなく先生も看護師のみなさん、他にもたくさん関係者の方がいますが、みんないい人で嫌な思いをしたことは1度もなかったです。

口コミなどでは「先生の態度がー」とか「看護師さんの対応がー」など悪いものを見かける方が多いです。

私が入院した病棟は一切そういうことがなかったので、本当に恵まれていたなと思います。

経過は順調

術後2週間くらいでガスがなくなるということでしたが6月28日に術後2週間、退院1週間でガスが無くなりました。

ちょっと心配事

経過はもちろん順調でしたが、見え方に不安があります。

自分の体液だとしても目の中の液が入れ替わっているので左右の見え方が違っています。

ガスがある時は気づかなかったことでした。

私の見え方の不安は景色が少し遠く見えることです。自分で思っているより人との距離がある感じに見えます。

これは術後1ヶ月以上経ちますがまだ変わりません。

外ではあまり気になりませんが、室内だとずっと歩いていると気分が悪くなります。

原因はなんだったのか

よく事故とかボクサーの人がという話をききますが、私の場合加齢です(当時39歳)。

きっかけも何も無く、病院で言われたのは「剥がれた部分は網膜が薄かった」ということでした。

老化現象は生きている以上必ずやってきます。遅らせることはできるかもしれませんが、いつかは出てくるものです。

何事も早期発見は大事なので、定期検査をおすすめします。違和感を感じたらすぐ検査です。

追記

2022年10月7日

2年以上たってここ数ヶ月でやっとわかったことですが、左右の見え方の違いは「視力の差」でした。

もともと左右同じ視力ではなかったのですが、術後の片目生活で差が開いたようです。

最近の視力検査は右目2.0、左目0.7です。左目だけコンタクトを使用しています。

おまけ

入院中音楽は重宝しました。片目で映像見るのは辛いし本とか持ってると手が疲れるし......

黙って好きな音楽を聴くのが1番です。

スマートフォンのアプリで聴くのもいいですが、たまには好きなCDでもいいかもしれません。